【週刊クルマのミライ】実はできる子。日本では地味な「シルフィ」、日産グローバル販売の柱

日産自動車が「日産ブロガー試乗会」というイベントを開催しました。

18車種20台と揃った日産の市販車ラインナップから気になるクルマを試乗できるというもので、神奈川県・追浜にあるテストコースを改修した試乗コース『グランドライブ』が会場です。

様々なジャンルのブロガーの方々に、日産車の魅力を伝えようというイベントで、その狙いからすると自動車メディアは参加すべきではないのかもしれませんが、なんとか潜り込むことに成功。

自動車メディア的には紹介する機会の少ないクルマのステアリングを久しぶりに握ることができたのです。

GT-RやフェアレディZ、リーフやノートe-POWERといったモデルが目立つ中、注目したのはオーソドックスな4ドアセダンの「シルフィ」。1.8リッターエンジンにCVTを組み合わせたFWD車で、試乗したのはオーテックによる特装車のSツーリングです。

16インチホイールやエアロパーツが若々しいイメージのシルフィSツーリングですが、日本市場におけるシルフィ全体としての典型的なオーナー像は60代〜70代と高齢ドライバーが中心といいます。

そんなわけで、普段はノーマークの一台だったのですが、グローバルにおけるシルフィのポジションは日本市場でのイメージとはまったく異なるというのです。

なんとグローバルでの日産車セールスでいえば3位が定位置という売れているクルマ。まさに三本柱の一本というのです。

主に売れているのはアメリカ市場と中国市場。トランクがついた3BOXスタイルが支持されているマーケットでは主力モデルなのです(ちなみに、北米仕様の名前は「セントラ」といいます)。

グローバルに売れているということは、それだけ開発費をかけることができます。日本では地味な存在ですが、その素性は高いレベルにあるはずです。

実際、試乗コースを走ってみると、ステアリング操作に対する反応が十分にリニアで、プラットフォームのレベルでお金がかかっている感はあります。もちろん、ファミリーセダンですからスポーティというわけではないのですが。

ただし、最高出力96kWの1.8リッターエンジンとCVTの組み合わせによるパワートレインの印象は違います。ひと世代前の、全体にスローで、操作に対してフィルターがかかったかのようなフィーリングは、たしかに日本市場のニーズにはあっているのかもしれませんが、最近のトレンドからすると古さを感じさせます。

せっかくのシャシー性能を活かすには、ダイレクト感のあるパワートレイン、たとえば「e-POWER」などを積んだ仕様が出てくると、シルフィが再評価されるかもしれません。

世界的なムーブメントである電動化に対応してe-POWER仕様の開発費を確保することができれば、シルフィは大化けするかもしれません。もっとも、シルフィが日本市場でも光輝くためにはエマージェンシーブレーキなどの先進安全機能を装備することが最優先なのも事実でしょうけれど……。

●日産シルフィ Sツーリング主要スペック
車両型式:DBA-TB17
全長:4675mm
全幅:1760mm
全高:1495mm
ホイールベース:2700mm
車両重量:1240kg
乗車定員:5名
エンジン型式:MRA8DE
エンジン形式:直列4気筒DOHC
総排気量:1798cc
最高出力:96kW(131PS)/6000rpm
最大トルク:174Nm(17.7kg-m)/3600rpm
変速装置:CVT
タイヤサイズ:195/60R16
メーカー希望小売価格(税込):2,458,080円

(写真と文 山本晋也)

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